デリケートゾーンの乾燥・エストロゲンとうるおいの関係

デリケートゾーンの乾燥

なんだか不快なデリケートゾーン

普段の生活の中で、デリケートゾーンに食い込み感、ヒリヒリ感、かゆみ、痛み、言葉で表現しづらいなんとも言えない不快な感覚をデリケートゾーンにおぼえたことありませんか。

更年期、とくに50代以降からでやすい、デリケートゾーン(外陰部)や腟の乾燥からくるさまざまな不快感は更年期症状のひとつで、女性ホルモンのエストロゲンと深く関係しています。
またエストロゲンの分泌量が減少することからおこるので、産後の授乳期や卵巣を摘出された方、ホルモンを抑制する治療を行なっている方にも同じようなことが起きやすくなります。

 

エストロゲンの役割

エストロゲンは生殖機能の他にも全身の健康を支える役割も担っています。例えば皮膚や粘膜のうるおい、弾力を保つのもそのひとつです。

更年期(閉経)などにより皮膚や粘膜のハリやみずみずしさを保つエストロゲンが減少すると、乾燥傾向になりやすくなります。代表的なのがドライスキン、ドライマウス、ドライアイ、そして腟やデリケートゾーンのドライヴァジャイナです。ドライヴァジャイナは症状として以下があげられます。

  • 腟内の分泌液の減少
  • 外性器(大陰唇や小陰唇)の萎縮
  • 腟の萎縮や腟粘膜の菲薄化(ひはくか)
  • 外陰部、腟壁のコラーゲンの減少
  • 腟の伸展性や弾力性の低下
  • 腟の衛生状態を守る酸性度の低下
このような状態により、日常生活の中で不快感、下着が触れるだけで、デリケートゾーンにかゆみ、ヒリヒリ感、擦れた感じがするなどおきやすくなります。他には性交時や婦人科の検査などの刺激でも出血しやすくなったり、腟炎を頻繁に繰り返してしまうことがあります。
 

ケア方法

1.トレーニンググッズの活用

炭酸ガスレーザーの萎縮治療後のケアとしても活用されるダイレーター。
>シリコンダイレーターWR
加齢により緩んだ骨盤底筋のトレーニングに使うボール。腟への刺激が期待できるトレーニングとしての活用も。
>Yoni Power2 ヨニ・パワー2

2.保湿ケア

デリケートゾーン専用の商品で保湿ケアが一般的です。ユアサイドのデリケートモイストジェルやデリケートモイストボディミルクはセンシティブなデリケートゾーンのことを考えて作られた専用のケア用品なので、毎日の保湿ケアに役立ちます。
>YourSide デリケートモイストジェル
>YourSide デリケートモイストボディミルク

3.婦人科で治療

婦人科での治療は、ホルモン補充療法(HRT)やエストロゲンを含む腟剤など、保険適用外では炭酸ガスレーザー治療などいくつかあります。詳しくはかかりつけの婦人科医にご相談を。


解説・監修:メノポーズカウンセラー小林ひろみ